2015年07月27日

住宅と湿度

    『梅雨対策』で『湿度』の話をしましたが、湿度とは?中学校の理科で聞いたことがある話しですが、今回は少し湿度の話をします。

    湿度とは、大気中に含まれる水蒸気の量を数値で表したものです。一般的に天気予報等で使用されている『湿度◯%』は『相対湿度』のことで、ある気温で大気中に含むことのできる最大量の水蒸気を100として、100分率で表した数値です。 
   湿り空気中の乾燥空気質量と水蒸気質量の比を『絶対湿度』といい、乾燥空気1kgに対して何kgの水蒸気が存在するか表しいます。
    暖かい空気は、多くの水蒸気を含むことができますが、逆に冷たい空気は暖かい空気よりも水蒸気は多く含むことができません。
例えば、乾球温度(気温)25℃で相対湿度(湿度)50%の場合、絶対湿度(水蒸気量)が同じなら乾球温度が15℃まで下がると相対湿度は95%になり、14℃で相対湿度100%に達します。露点温度となった空気は、それ以上の水蒸気を含むことができず結露を起こします。
 
  
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  一般的に結露といえば、冬場の室内暖房で窓ガラスやサッシに結露がおきる冬型結露です。目に見える物だけなら処置は簡単ですが、冬場の住宅では石油系暖房機器の燃焼で水蒸気が発生し、外部壁面の室内側に防湿層がない場合(防湿層の欠損や施工不良等)、室内側に発生した水蒸気が壁内に侵入し、外部に向かって温度が下がり(温度勾配)露点温度に達すると『内部結露』を起こしてしまいます。内部結露が起きると壁内に害虫やカビが発生しやすくなり木材や断熱材の、劣化、腐食で住宅の寿命を短くしてしまいます。近年ではエアコンの普及により、冬型結露とは逆の夏型結露も起きやすく、よく冷やされた室内に外部の高温多湿の空気が壁内に侵入し温度勾配で露点温度に達し内部結露が起こる現象です。
    日本の夏場は湿気の多い国で、昔からの伝統的住宅は、湿気が溜まらないように床下を高く風通しを良くし、壁は湿気を吸収しやすい土壁で、小屋裏や天井は高く熱気を上部に逃がし生活空間を過ごしやすくしていました。
   無理に自然に逆らわず上手く自然と過ごしていたように感じます。


    
藤原でした。




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2015年07月16日

猛暑A

  これからムシムシと暑い日々が続きますが、気温と湿度が上がると不快指数(湿度と温度の相乗効果を表した数字)が上がり熱中症を引き起こす危険性もあります。
 
   人は飽和した熱を体外に放出し、体温を一定に保とうとする働きがあります。
   体温が上がると体内の熱を逃がそうと汗を出し、その熱が気化することで熱を奪い体温を下げる働きです。ですが気温が上がり湿度が高くなると汗が蒸発しにくく体内に熱が溜まり熱射病を引き起こしたり、体温を下げるため汗が大量に出て脱水症状など引き起こす危険性があります。


『熱中症重症度分類』

T度(軽症)
眼前暗黒 、気分が悪い、手足のしびれ、硬直、血圧低下等
U度(中等症)
疲労感、吐き気、頭痛、大量発汗、めまい、下痢等
V度(重症)
深部体温上昇、脳機能障害による意識喪失、
肝臓・腎臓の機能障害、血液凝固障害等

    熱中症で死亡するケースもあり、V度の熱中症では致死率30%の統計データもあります。
   
    熱中症対策としては、環境省が発表する『WBGT(湿球黒球温度)ブログ2011/8/16「猛暑」』の実況予測で、その日の暑さ指数や、日本気象協会の不快指数の予報など参考にして、体調が悪いと感じたときは、ムリをせず風通しの良い日陰で休むようにし、夜ふかしや喫煙、前日の飲酒等を控え体調管理に心掛けましょう。


   ちなみに『不快指数』とは、乾球温度と湿球温度で求められる数値で、日本人は不快指数が77になると不快に感じる人が出はじめ85になると93%の人が暑さによって不快に感じる人がいるみたいですが、体感温度や風速等の影響で必ずしも不快指数の数値とは感じ方は一致しないこともあります。ですが高い数値が予報されたたら、注意をしておきましょう。


『不快指数の感じ方』

    〜55    寒い
55〜60    肌寒い
60〜65    何も感じない
65〜70    快い
70〜75    暑くない
75〜80    やや暑い
80〜85    暑くて汗が出る
85〜        暑くてたまらない


藤原でした。
posted by minipomp at 21:11| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月10日

天気予報

   梅雨時期やこれからの台風シーズン 、今日明日週末の天気が気になり、天気予報で仕事やプライベートの計画を立てたりしますが、結果、天気予報がハズレて悔しいおもいをしてしまったこともあると思います。

   今回は、天気予報の降水量と降水確率の知らないような知っているような話です。



  『降水確率』

    予測地域の気象条件が、過去に同じような気象条件と照らし合わせて、1o以上の雨が降った回数を%で表したものが降水確率です。
    例えば、予測地域内で過去に同じ気象条件が100回あり、内50回(45回以上55回未満)は雨だった場合、『降水確率は50%』です。   結果、降水確率は同じ気象条件で過去の◯◯%雨が降った実績で予測がされています。
  
 

  『降水量』
  
    一定時間降った雨が、どこにも流れずその場にたまった水の深さを表した数字です。
    例えば、同じ場所で10p四方の容器と1m四方の容器に深さ10oの雨水が溜まった場合、溜まった水の量は、10p四方では100ccで、1m四方の容器では10000ccですがどちらの容器も深さは10oです。降水量は水量(cc)ではなく深さで表されるので10oとなります。
    降水量を測るのは、決められた観測所で直径20pの容器を置いて、その円筒形の容器に一時間で何o溜るかという事で測っています。
 


  『降水量o/h』

※個人差があります。
1o/h   
傘がなくても短い距離なら我慢して歩ていける。
2o/h  
傘がないと短い距離でも我慢して行こうとは思わない。
5o/h
傘をさしてなら我慢して行ける。
10o/h
傘をさしてまで出歩こうとも思わない。

   ですが、降水量◯◯o/hは1時間の降水量なので、例えば30分間だけ18oの雨が降った場合、降水量は1時間で0.9oとなり、小数点は切り捨てられ0o/hと記録されてしまいます。
   同様に1時間に1.9oの雨が降った場合も同じで2o/hに近い雨が降っても、小数は切り捨てられ1o/hと発表されてます。



  『予報の%』

 予報で100%の降水確率が出たとき、予測地域内の観測点の1箇所でも1o以上の降水を観測したとき、他の観測点が晴れていたとしても予報は正しい発表をしたことになり、 6時間予報に100%の降水確率が発表され5時間は晴で、1時間だけ予想区域内の観測点のうち1箇所でも1o以上の雨量を観測した場合も同様に、発表は正しかったことになります。
  
   降水確率の%は10%区切りで1のケタを四捨五入され100%は95%以上、0%は5%未満で4%の降水確率があったとしても0%と発表されてしまいます。0%なのに雨が降るのはおかしいと考える方もいると思いますが、天気予報では0%を『ゼロ』ではなく『零』と発音しています。ゼロは皆無に対し零はゼロに近い小数の意味だそうです。


   『まとめ』
  予報で、降水確率0%と発表されても4%以下の確率で1o/h以上の雨が降る可能性があり、1o/h未満の雨は降ったとしても雨量として観測されないので、雲行きが怪しい時は、天気予報のこまめなチェックを忘れずに!
   

藤原でした。
posted by minipomp at 19:56| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする